お盆法座

8月14日(水)に9時・15時・18時の三回にわたりお盆法座を営みました。
たくさんのご参拝をたまわり、ご一緒にお念仏のおこころをお聞かせいただきました。 以下は18時からの部でのご法話の要約です。

「弥陀の回向(えこう)成就して 往相(おうそう)・還相(げんそう)ふたつなり
これらの回向によりてこそ 心行(しんぎょう)ともにえしむなれ」(『高僧和讃』)

往相とはお浄土に往き生まれ仏と成らせていただくこと、還相とは成仏した上で迷いの世界に還(かえ)り来たって人びとを救うということです。これらのお徳は南無阿弥陀仏のすがたをとって、ここに届いてくださっています(回向)。

したがって、浄土真宗の救いは、お浄土で安らかに眠るというのではありません。お浄土に生まれたならば大いなるお慈悲をおこし、この世界に還って人びとを救うはたらきをさせていただけるのです。

同時に、こうして手を合わせお念仏申させていただくところに、亡き方のご生涯に対する見え方が、尊いお導きのご縁へと変わってくることかと思います。そこにこそ、亡き方もまた仏様となって還ってくださっているおすがた(還相)があるのではないでしょうか。ともどもに、かけがえのないお導きを仰ぎつつ、お浄土への人生を歩ませていただきましょう。